もうすぐ、
新しい秋が始まる。
それなのに君は、
今まで通り「牛乳を飲む」と言う。
今まで通り「牛乳を飲む」と言う。
高く澄み渡り始めた空を
鳥が横切っていく。
鳥が横切っていく。
それでも君は、
「放射能なんか、セシウムなんか」と言う。
「放射能なんか、セシウムなんか」と言う。
風がカーテンを揺らす。
虫が網戸を歩く。
虫が網戸を歩く。
●George Winston 「Autumn」Longing Love
山が霞む。
雲が流れていく。
雲が流れていく。
雨が窓ガラスを叩き始めた。
蝉が蝉の声が遠のく。
蝉が蝉の声が遠のく。
やっぱり君は、
「東京や関東に住み続ける」と言う。
「東京や関東に住み続ける」と言う。
●秋の気配 小田和正(オフコース)
そうして君は、
最後に天井を見上げた。
さっきまで笑っていた空の方を。
波も海も、もうすぐ秋。
でもたぶん、君は今夜の月さえ見ないだろう。
でもたぶん、君は今夜の月さえ見ないだろう。
すべてが、
新しい秋を迎えるというのに・・・
新しい秋を迎えるというのに・・・