2012年9月1日土曜日

富士山の樹海で異変_コウモリ数万匹単位で洞窟の外で飛び交っているのが目撃_地震予知・宏観異常現象_FM電波・地下水・動物の特殊能力・異常行動_麻布大学獣医学部の太田光明教授_中川正春防災担当相・南海トラフ巨大地震

●zakzak 2012.08.31
巨大地震の予兆か!富士山の樹海で異変…コウモリ大群の異常行動
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120831/dms1208311538019-n1.htm
 「南海トラフの巨大地震で最大32万人が死亡する」。内閣府が公表した新被害想定には驚かされた。人災と違って自然災害は発生を防ぎづらいだけに厳しい現実を突き付けられた格好だが、事前に察知できれば、被害は最小限に抑えられる。今回の新想定を受けて、国も予知研究に本格参入を検討しだした。前兆をとらえる研究の最前線は-。
 関東以西の30都府県で最大32万3000人。内閣府が発表した南海トラフ巨大地震の死者数はケタはずれの規模だった。
 冬の深夜という最悪のケースで試算したもので、「発生確率は極めて低い」(内閣府)とされるが、東日本大震災を経験したいまとなっては、非現実的とは一切笑えない。ひと度、起きれば静岡に2分で津波が押し寄せ、避難する間もなく飲み込まれてしまう。
 新想定が発表された29日の会見では、
被害を最小限に食い止めるため中川正春・防災担当相自ら「ぜひ『予知』に挑戦してほしい」と専門家にはっぱをかけたほどだ。
 予知としては目下、FM電波や地下水などさまざまな研究が進められているが、動物の特殊能力に着目するのは、麻布大学獣医学部の太田光明教授(介在動物学)。「大きな地震が起きる前には、必ずといっていいほど動物の異常行動が報告される。発生の前に地盤に圧力が加わりひずみが生じ、そこで異常発生した電磁波を感じ取っている可能性が高い。それを科学的に実証し、観測できれば予知に役立てられる」と話す。
 太田氏は地震前の状態を想定し、これまで500頭以上の犬、イルカ、猫、カエルなどを対象に電磁波による刺激に関する実験を重ねてきた。「実用化のためにはデータが必要。動物の異常も、より多く感知していかなければいけない。現在は馬にセンサーを付けて監視し、変化を検証している」という。
 直近での気になる現象はコウモリで、「富士山の裾野に広がる樹海には多くのコウモリが洞窟に生息しているが、まだ日のあるうちから、数万匹単位で洞窟の外で飛び交っているのが目撃されている。何らかの異常を感知している公算が大きい」と注視する。
 厚生労働省の2010年度のデータでは、国内で約678万頭が飼い犬として登録されている。猫なども含めるとペットの動物は2000万頭以上ともいわれる。太田氏は「これを有効活用しない手はない」と力説した。
 「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の座長で、地震予知総合研究振興会地震調査研究センター所長の阿部勝征・東大名誉教授は「総力を挙げて研究を進める」とし、あらゆる可能性を排除しない方針。究極の防災術である地震予知、一日も早い確立が望まれる。