2012年10月29日月曜日

白山の中飯場の地震計が4時間で100回余りの群発地震を観測・白峰の遠望カメラで分析_いつ噴火してもおかしくない状態_金沢大の平松良浩准教授(地震学)

●中日新聞 2012年10月29日
白山で群発地震 4時間で100回余りhttp://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2012102902000165.html
最大M2.5 注意深く監視必要
 石川、岐阜県境の白山(二、七〇二メートル)で、二十七日夜から二十八日未明に群発地震が起きていたことが、気象庁の観測で分かった。いずれも揺れを感じない震度0の地震だったが、その数は約四時間で百回余りにも上る。識者らは「一過性の現象か、噴火に直接つながる可能性があるのか、注意深く監視する必要がある」と話す。
 気象庁によると、白山の中飯場(標高一、五四〇メートル)の地震計が観測。群発地震は二十七日午後九時ごろに始まり、二十八日午前一時までに計百八回を数えた。同日午前二時までの一時間に十回を確認したが、その後は一時間あたりゼロ~三回と収束する傾向に。マグニチュード(M)は最大で2・5と推定している。
 気象庁の担当者は「地震活動の兆候なのか、現段階では何とも言えない」と話している。今後は白峰(同五二七メートル)に設置した高感度の遠望カメラで山の表面の状態を分析するなど、推移を見守る方針だ。
 白山の地震に詳しい金沢大の平松良浩准教授(地震学)は、二〇〇五年十月に白山直下で過去最大級のM4・5を観測し、〇八年八~九月、〇九年一月にも群発地震が起きていると指摘、「危険性の有無をすぐに判断できないが、今後一~二週間は慎重に見守る必要がある」と警戒を促す。
 平松准教授によると、白山は百~百五十年間の活動期と、三百~四百年間の休止期を繰り返している。
こうした歴史的なデータを踏まえ「少なくとも、いつ噴火してもおかしくない状態ではある」との見方を示した。