<新種の藻類「バイノス」>福島の除染で活用へ 放射性物質に高い吸着力 山梨大准教授らが発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120912-00000007-maiall-soci
山梨大医学部(山梨件中央市下河東)の志村浩己特任准教授(51)らは11日、1リットルあたり放射性物質を約2万2000ベクレル含む水に新種の藻類「バイノス」を数グラム程度投入することで、放射性物質を99%以上吸着し約83ベクレルに減らせたと発表した。すでに福島県内で実験的に除染作業に活用し、来月、同県での本格的な除染にも用いられる予定だ。
志村准教授らによると、バイノス1グラムは放射性セシウムを最大3ギガベクレル(ギガは10億倍)、放射性ストロンチウムを最大7ギガベクレル、放射性ヨウ素を最大1・5テラベクレル(テラは1兆倍)取り込む能力がある。東京電力福島第1原発の汚染水処理などで現在使われる鉱物「ゼオライト」がストロンチウムをほとんど吸収しないことを挙げ、大きな効果が期待できるとしている。
鉱物であるゼオライトと違い、バイノスは乾燥させて粉末にすれば元の要量の約20分の1程度に減らすことができ、放射性物質吸着後、廃棄の際も場所をとらない。低コストで簡単に大量繁殖させられる点でも優れているという。
今年10月、大手建設会社が同県伊達市などの道路での除染作業に用いる予定だ。志村准教授らは将来的に原子炉冷却後の汚染水処理に応用できると期待している。
バイノスは約5年前、ベンチャー企業の日本バイオマス研究所(千葉県柏市、現社名「バイノス」)が発見し、汚泥浄化用に製品化。東日本大震災後、放射性物質対策への応用を目指し、学校法人北里研究所(東京都)、甲状腺がんなどを研究する志村准教授らと共同研究をしていた。
発表の基になった研究結果は12日(日本時間13日)、米科学誌「プロスワン」(オンライン版)にも掲載予定。【屋代尚則】
●株式会社バイノス
http://www.binoscorp.com/
(一部抜粋)
株式会社日本バイオマス研究所は、2012年4月1日より株式会社バイノスに社名変更。
千葉県柏市柏の葉5-4-6東葛テクノプラザ
・「バイノス」は、当社が発見したトレボキシア藻網 Parachlorella属の新種の藻です。
・バイノスとは新種の微細藻類で、10分間にセシウムを約40%、ストロンチウムを約80%吸着します。また、バイノスを乾燥させると重量は約70%減らすことができます。
・バイノスは約20種類の放射性物質を吸着する性質があり、北里研究所や東邦大学医学部、山梨大学医学部第三内科にて実証実験を行っております。
期待したい!!!
そういえば、放射性物質が濃縮され高い放射線量を示すことで問題になっている「黒い物質」も藻や苔の一種の藍藻だという。