2012年10月23日火曜日

富士山噴火の前兆が急増している

●Yahoo!ニュース 週プレNEWS 10月23日
3.11以降、富士山噴火の前兆が急増している
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121023-00000877-playboyz-soci
2011年3月11日、東日本大震災が起こって以降、富士山でも異変が立て続けに発生している。山体直下地震、異常湧水、斜面の変形、噴気現象の多発……。ここでは、東日本大震災後に起こった、富士山周辺で観測された異変の数々を列挙してみる。

●静岡県東部地震(2011年3月15日発生。マグニチュード6.4、最大震度6強:富士宮市)
「東日本大震災」の4日後の3月15日、南西斜面2?3合目の地下15kmで、観測史上最大規模の富士山直下型地震「静岡県東部地震」が起きた。東海・中部・関東地方の広域を揺るがした震源域は、まさに富士山平成噴火の元凶となるマグマ溜まりの上部だった。

●火山性「低周波地震」が連続発生(2011年5月~)

●北西斜面の変形(2011年8月~)
富士山頂を取り巻く7つの無人観測局のうち、5合目の北西斜面に配置された「FJ5局」の傾斜計が昨年8月後半から急速な「隆起」を示し始めた。その後もほかの観測局とは異なった動きが続いており、さらに今年2月には下の3合目斜面でも「噴気現象」が公式確認された。

●異常湧水現象(2011年9月~)
南麓と南西麓にあたる富士宮市各地で大量の地下水が民家の庭先や道路脇、田畑などにわき出す謎の現象が頻発。降雨量との関係は見られず、マグマ上昇の熱で富士山5合目以上の斜面下に広がる「永久凍土層」が解け、富士山麓特有の長距離伏流水となって南西の富士宮地域へ大量湧出した可能性が高い。また、ほぼ同時期に、昔から幻の湖と呼ばれてきた自然湧水池「赤池」が精進湖東側の青木ヶ原樹海内に突如として出現。樹海のあちこちに潜む溶岩洞窟内部の天然氷が急激に解けて小さくなっており、富士火山活動の強まりによる地温の上昇が原因とみられている。

●山梨県東部地震(2012年1月28日発生。マグニチュード5.4、最大震度5弱:忍野村、河口湖町)
富士山頂から北東へ約25kmの道志村付近の地下あたりで発生。富士山からは一見離れているが、この丹沢山地から南の足柄山地にかけての地域では富士火山活動に合わせて地震回数が増える。2月以降も同じ震源域でM3?4級の地震が頻発しているので、やはり富士山噴火の接近を裏づける証拠といえる。

●東側斜面で噴気現象の目撃報告が多発(2012年1月末~)

●北西側斜面での噴気現象を気象庁が発表(2012年2月初旬~)

●南東山麓直下の「活断層」の存在を文部科学省が公式発表(2012年5月10日)
この断層ラインでは、富士山噴火や直下型地震の衝撃で大規模災害の「山体崩壊」が誘発され、東山麓の静岡県御殿場市などが膨大な崩落土砂で覆われる危険性が明らかになった。

●河口湖の発泡現象(2012年7月~)
河口湖の水面中央では、1987年と2006年に謎の水泡が東西方向に大量にわき上がる現象が話題になった。その後は沈静化していたが、今年7月頃から再び同じライン上で湖面発泡が始まった。この奇怪な現象は、富士火山活動のひとつ「河口湖底の高温化」と密接な関係があるようだ。

太古からの噴火の歴史、そして30年にわたる富士山とその周辺の異常現象を総合的に見ていくと、今の状況は1150年前、東北地方を大津波が襲った「貞観地震」の頃とよく似ている。ついに富士山が、300年ぶりに大噴火を起こすのだろうか……?
(取材・文/本誌“富士山を調べ続けて30年”取材班、撮影/五十嵐和博)

■週刊プレイボーイ45号「富士山平成大噴火完全シミュレーション」より