2012年9月19日水曜日

マイコプラズマ肺炎・Q&A_栃木県で6.57人、群馬県で3.63人、福島県で3.29人など関東を中心に東日本で流行_患者の80%は14歳以下の子ども

●NHK NEWSWEB 9月18日 17時45分
マイコプラズマ肺炎 流行注意
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120918/k10015102041000.html
マイコプラズマという細菌による肺炎の患者が、この時期としては過去10年で最も多く報告されていることから、国立感染症研究所は、せきが続く場合は早めに医療機関を受診するよう呼びかけています。
マイコプラズマという細菌が原因の「マイコプラズマ肺炎」は、発熱や全身のだるさとともにせきが長く続くのが特徴で、診断が遅れると肺炎が重症化したり、脳炎などを併発したりすることがあります。
国立感染症研究所によりますと、今月9日までの1週間に全国のおよそ500の医療機関から報告された患者の数は501人で、この時期としては過去10年で最も多くなっています。
1つの医療機関当たりの患者数は、栃木県で6.57人、群馬県で3.63人、福島県で3.29人など関東を中心に東日本で流行しています。
マイコプラズマ肺炎は、去年も秋から冬にかけて大きな流行となりましたが、ことしは年明けから患者数の多い状態が続き、今月9日までの累積の患者数は、去年の同じ時期の1.8倍に上っています。
また、これまでに報告された患者の80%は14歳以下の子どもとなっています。
国立感染症研究所の安井良則主任研究官は「これまで治療に使われていた抗生物質が効きにくいタイプが増えていて、年間を通しても去年を超える規模の流行になるおそれがある。大きな流行になれば重症化する人も増えることから、せきが続く場合はマスクをし、早めに医療機関を受診してほしい」と話しています。

●厚生労働省
マイコプラズマ肺炎に関するQ&A 平成23年12月
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou30/
Q1
 マイコプラズマ肺炎とはどのような病気ですか?今年増えていると聞きましたが、どうして増えているのですか。
A1
 マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することによって起こる呼吸器感染症です。小児や若い人の肺炎の原因としては、比較的多いものの1つです。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下ですが、成人の報告もみられます。
 例年は、マイコプラズマ肺炎は1年を通じてみられ、冬にやや増加する傾向があります。過去には、昭和59(1984)、昭和63(1988)年に比較的大きな流行があったほか、平成12(2000)年以降は徐々に患者数が増加傾向にあります。平成23(2011)年は夏頃から患者数の増加が報告されていますが、増加した理由はよくわかっていません。
Q2
 どのようにして感染するのですか?
A2
 患者の咳のしぶきを吸い込んだり、患者と身近で接触したりすることにより感染すると言われています。家庭のほか、学校などの施設内でも感染の伝播がみられます。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
Q3
 どのような症状が出ますか?
A3
 発熱や全身倦怠感(だるさ)、頭痛、痰を伴わない咳などの症状がみられます。咳は少し遅れて始まることもあります。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。多くの人はマイコプラズマに感染しても気管支炎ですみ、軽い症状が続きますが、一部の人は肺炎となり、重症化することもあります。一般に、小児の方が軽くすむと言われています。
Q4
 感染しないようにするために、どのようなことに注意すればよいですか?
A4
 感染経路はかぜやインフルエンザと同じですので、普段から、手洗いをすることが大切です。また、患者の咳から感染しますので、咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど咳エチケットを守ってください。
Q5
 治療方法はありますか?
A5
 抗菌薬(抗生物質)によって治療します。抗菌薬のうちでも、マイコプラズマ肺炎に効果のあるものは、一部に限られています。近年、マイコプラズマ感染症に通常使用される抗菌薬の効かない「耐性菌」が増えてきているとされていますが、耐性菌に感染した場合は他の抗菌薬で治療するなどします。軽症ですむ人が多いですが、重症化した場合には、入院して専門的な治療が行われます。長引く咳などの症状があるときは、医療機関で診察を受けるようにしましょう。
 (注)マイコプラズマ肺炎は、マクロライド系などの抗菌薬で治療されます。

放射能や放射性物質も怖いけど、
マイコプラズマも・・・