2012年9月27日木曜日

約70年ぶりに環境省の絶滅種クニマスの生息が確認された富士河口湖町の西湖で、国土地理院の湖底地形調査が始まった。

●毎日新聞 2012年09月23日
西湖:国土地理院の地形調査始まる クニマス保護目指し /山梨
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20120923ddlk19040042000c.html
 約70年ぶりにクニマスの生息が確認された富士河口湖町の西湖で22日、国土地理院の湖底地形調査が始まった。48年ぶりの調査で、クニマスの生態解明と保護などに役立てるために計画された。25日まで行われる。
西湖の湖底調査のデータを分析する国土地理院のスタッフ=富士河口湖町の西湖畔で

 初日は、北岸「西の越」の禁漁区となっている湖面とその周辺から始め、西湖2・1平方キロのうち約1平方キロを調査した。
 測量船のソナー(音響測深機)で、進行方向と垂直に湖底に向かって音波を扇状に発信、湖底で反射し戻ってくるまでの時間を計測することで水深データを得る。県立大地域研究交流センターの輿水達司特任教授は「過去の調査との比較で、西湖の成り立ちや変遷を知ることができる」と話した。
 クニマスは、水深30メートル付近に生息するとされる。今回の調査で得られた地形面のデータにより、生息メカニズムの解明も期待される。年内に調査中間報告、年度内に調査結果がまとまる見込み。
 クニマスは体長約30センチの淡水魚。秋田県の田沢湖に生息していたが酸性水の導入で1940年に絶滅。環境省の絶滅種とされていた。一昨年、京都大の調査で西湖で生息が確認された。