2012年8月27日月曜日

「首都圏の地震と神奈川」_総合研究大学院大・神沼克伊名誉教授_国立極地研究所で南極の地震や火山を研究_「地球のタイムスケールでは50年、100年も誤差のうちで、地震予知の手法はまだ確立されていない。予知の可否に関係なく地震への備えが肝要」

●毎日新聞 2012年08月27日
出版:「首都圏の地震と神奈川」 正しい知識で「抗震力」を 神沼名誉教授、過去の事例をわかりやすく解説 /神奈川
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20120827ddlk14040080000c.html
 ◇長期的な視点での備え訴え--総合研究大学院大・神沼名誉教授
 長年、地震研究に携わってきた総合研究大学院大学(葉山町)の神沼克伊(かつただ)名誉教授(75)=平塚市=が29日、「首都圏の地震と神奈川」(有隣新書)を出版する。県内を含め首都圏で過去に起こった地震や津波について分かりやすく解説したほか、今後予想される首都直下地震や南関東地震に関する最新の情報も紹介。「将来必ず起こる地震」への備えを訴える内容となっている。【斎藤良太】
 県内出身の神沼さんは、国立極地研究所で南極の地震や火山を研究し、業績は国際的に評価された。東日本大震災以降、県内でも将来発生すると指摘される地震や津波に関して、さまざまな予測や見解が飛び交う中、県民が正しい知識に基づいて震災に対応する「抗震力」を身につける必要があると考え、筆を執ったという。
 「首都圏の地震と神奈川」では、関東大震災(1923年)をはじめ元禄関東地震(1703年)、安政江戸地震(1855年)など、過去に首都圏を襲い県内にも被害を及ぼした大地震や津波のメカニズム、発生頻度、被害状況について詳細に解説した。特に県内向けを意識して、過去400年間で5回発生した神奈川県西部地震や県内の活断層、箱根の地震・火山活動なども取り上げた。
 また、将来予想される東海・東南海地震、首都直下地震の被害想定や地震予知の現状も説明。

地球のタイムスケールでは50年、100年も誤差のうちで地震予知の手法はまだ確立されていない。予知の可否に関係なく地震への備えが肝要」と強調し、過去に起こった地震の被害を知り、いきなり地震に見舞われた際の対策を日ごろから考えておくよう勧めている。

 神沼さんは東日本大震災以降の状況を「学者、行政、メディアいずれも巨大地震や津波が今すぐにも起こりそうだとあおる風潮が続いている。しかし、10年以上起きなければ、住民も行政も危機感が薄れて対策がおざなりになってしまう」と指摘。「巨大地震に遭遇することはめったにないと思って、長期的な視点で防災対策に取り組んでほしい」と話している。
 新書判232ページ、1050円。問い合わせは有隣堂出版部(045・825・5563)。

現在や数日間の現象だけでは、
地震予知は不可能だと私も思う。

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地震雲はありませんし、思い込みなのです。