電磁気学的手法による地震予知研究 、地震活動のパターン解析などを行っている。
東海大学 海洋研究所 地震予知研究センター
http://www.sems-tokaiuniv.jp/EPRCJ/index.html
(以下は、情報を抜粋。)
地震の短期予知の重要性はますます高まっていますが、多年の研究にもかかわらずその目的は達成されていません。しかし最近は、多くの電磁気学的地震前兆現象の存在が報告されています。
我々はこの点に注目し、地殻内電 磁気現象の根本的解明が予知達成への欠かすことのできないステップと考えています。 地震現象を各種鉱物・岩石から構成されている地殻の応力集中による破壊現象として捉え、その準備過程中に地中・空中・電離層内で連鎖的に生起する電磁気的な現象の物理過程を解明する研究を行います。
人命を救うのは予知かもしれません。
■2012年03月01日 毎日jp「東海大学を知る『webマガジン』東海イズム」http://mainichi.jp/sp/tokaism/opinion/con08_1.html
地震予知は地震計を使う地震学者の仕事ではない。
我々の研究は、地震の前に何が起きるかに着目しています。何が起きるかというと、一つは電磁気学的な異常です。昔で言えば、「ナマズが騒いだ」などという言い方がありましたが、電磁波の異常が地震の前に起きることがはっきりしてきました。また井戸や地下水に変化が見られないかということも大事です。
最近の進歩は、地震学者以外の統計物理学や破壊の物理学など物理学者が参入していることです。東海大学ではこうした物理学者と地震学者との橋渡しをしています。
週刊誌などで取り上げられる地震予知は、占いみたいなものです。
地震雲はありませんし、思い込みなのです。
地震雲はありませんし、思い込みなのです。
我々は、臨界現象の物理学と地震の前におきる電磁現象を調べています。電磁現象は、例えばラジオに雑音が入ることです。特に中波帯ですが阪神・淡路大震災の時は地震の前に、すべての放送が聞こえなかったくらい雑音が出た。そういう現象があります。
電離層の異常などを使って予知情報を配信している会社もあります。一般的には予知はすごく難しいし、皆さんが考える予知研究はできていないのが実際です。我々は、破壊の物理学、ものが壊れるときは前兆がある、このセオリーに則って研究をしています。
破壊の物理学、ものが壊れるときは前兆がある。
天気予報が進歩したのは、人工衛星による観測やシミュレーションができるようになったからです。本当に地震学が進んだのはここ20~30年。日本でばらばらでやっていた地震観測が統一されるようになったのは阪神・淡路大震災以降です。この震災後、地震計の設置が進み台数が増えました。阪神・淡路大震災以前、観測された地震は1日20~30回だったのが、今は1日400回くらい観測されています。
地下天気図が作れるようになりました。
この週末は大丈夫ですよという地震安心情報は出せるようになった。
津波は、
東北の場合は逃げる時間が
最低でも20分あります。
静岡から四国の場合は、
揺れている最中に津波が来る可能性が高い。
この週末は大丈夫ですよという地震安心情報は出せるようになった。
地震予知機という機械はないので、地震学だけでなく測地学や地下水の情報、コンピューターシミュレーションなど複数の手法を組み合わせることで、異常を計測することが大事です。今の日本ではできていないので、東海大学ができるようにしたい。五つのうち四つ異常があれば、「8割の確率でマグニチュード○クラスの地震が来る」「地震が近い」といえる。100%とは断言できないが、科学なのでトレーニングをして計測することで精度は上がります。
地震の前兆現象がわかってきていますので、情報は色々出せるのですが、
発表システムがないのです。
東日本大震災の前は日本列島全体に異常があったと言えます。一つ経験ができたので、次は何とかしたいと思っています。臨界現象の物理学を使えば、2~3日前とかにできるのではないかと考えています。
予知を出せるのは気象庁だけですし、法的整備があるのは東海地震のみです。地下天気図などの図だけをウェブで公表することになるのでしょうが、観光地など、社会に影響を与えるものですので慎重にならざるをえません。
予知を出せるのは気象庁だけ。
今の段階では、不特定多数への発表は難しい。予知できればバラ色ということではなく、予知情報をどのように伝えるかが重要です。しかし、どのように情報を公表すればいいのか、研究されていない。予知情報をどう扱うかも研究課題です。予知情報は使い方次第でリスクを下げることができます。物流であれば、日本の飛行機は約半分が羽田と成田の両空港にある。首都直下地震の恐れがあるときは、夜間は地方空港に駐機させておくとか、港湾は横浜でなく神戸に船を回そうとか分散させることもできます。
どのように情報を公表すればいいのか、研究されていない。
津波は、
東北の場合は逃げる時間が
最低でも20分あります。
静岡から四国の場合は、
揺れている最中に津波が来る可能性が高い。
■2012年01月18日(水)現代ビジネス( 週刊現代2012年1月21日号)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31554
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31554
〝その時〟は確実に来る。
そしてそれは、明日かもしれない。
来る時期が早まった
「今後、首都圏直下型を含めて、大きな地震が複数回、起きる可能性があります。
2011年3月11日の東日本大震災以来というより、正確には1995年の阪神・淡路大震災から、日本列島は地震活動が活発になっているのです」
青森沖と房総沖は、M8級を覚悟する必要があります。
「1855年の安政江戸地震以来、首都圏では直下型の大地震が起きていません。
関東平野の下には活断層が存在する可能性が高い。活断層は航空写真で確認できたものしか認められないので、厚い堆積層に覆われたこの地域では、見つかっていないだけなのです。首都直下型地震がいつ来るのか、私の個人的なフィーリングでは、少なくとも10年以内に起きる可能性が高いと思います。地震により首都機能がマヒした場合、経済に与える打撃は凄まじいものになるでしょうから、日本が耐えられるか大変憂慮しています」
活断層は航空写真で確認できたものしか認められない。
首都圏では他に、小田原付近において、およそ70年周期で地震が起きていることも、古文書などで確認されているという。1923年の関東大震災を考えると、それからすでに90年近くが経過している。
首都圏及び関東近郊での直下型地震の可能性は、非常に高いといわざるを得ない。
東日本大震災では、日本海溝と東北地方の間の場所が震源域となった。東から押し寄せる太平洋プレートが、日本海溝の底で西側の北米プレートに潜り込んでいるため、押し込まれている側=北米プレートに近いほう(東北地方)で、断層の破壊が起きたのだ。ところが、3・11の巨大地震のエネルギーはM9とあまりに巨大だったので、日本海溝を挟んだ反対側の場所(太平洋プレート側)にも歪みのエネルギーが蓄積されている。このエネルギーが解放された時におきるのが「アウターライズ地震」と呼ばれるものだ。
アウターライズ地震はM8クラス。
↓
震源域が沖合のため揺れによる被害はほとんど出ません。
↓
10m級の津波が押し寄せる危険性があります。
↓
福島第一原発4号機の燃料保管プールが崩壊したら、
↓
震源域が沖合のため揺れによる被害はほとんど出ません。
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10m級の津波が押し寄せる危険性があります。
↓
福島第一原発4号機の燃料保管プールが崩壊したら、
太平洋全域が壊滅的な打撃を受けてしまう。
↓
米国政府は、日本政府に福島第一の補強補修工事を早急に進めるよう、
↓
米国政府は、日本政府に福島第一の補強補修工事を早急に進めるよう、
強く要請している。
M9の超巨大地震がいったん起きてしまった以上、そのとてつもないエネルギーは、確実に日本列島周辺の地殻や断層に、大きなストレスとなって残ったままだからだ。純粋に物理学の観点からしても、不自然に溜められた歪みのエネルギーは、そのうち必ず解放され、大地震が発生することになる。
房総沖、青森沖、アウターライズ地震に、首都直下型地震。
これらの地震が近い将来起きる可能性は、残念ながら極めて高い。
「もうひとつ、3・11により発生が早まったと考えなければならないのが、東海地震です。今度の東海地震は非常に大きなものになると思います。その規模はM9~9・5に達するとも言われています。過去の超巨大東海地震の記録を調べると、ほぼ2000年周期で起きているのですが、現在は、前回の地震から約2000年なのです。これも私の個人的見解ですが、10~20年以内には起きる可能性があると見なければなりません」
<上記は、現代ビジネスの原文のまま>
追記1
※「規模はM9~9・5」→気象庁(2012年3月6日現在)
※「前回の地震から約2000年」→たぶん間違い。→前回の地震が1854年なら「158年」
追記2「追記1は間違いでした」
1800-2000年周期で発生していると考えられるM9クラスの超巨大地震。
地質学的な証拠から過去7000年間に4回発生していた可能性が2003年に指摘されました。3.11以降、さらにボーリング調査が行われ、静岡平野、浜名湖、高知平野等でいずれも2000年前に、300年前の宝永地震の際の津波堆積物 をはるかに超える大規模な津波堆積物が発見されるに至りました。
(以上、長尾年恭氏に確認しました。2012年3月7日)
<上記は、現代ビジネスの原文のまま>
追記1
※「規模はM9~9・5」→気象庁(2012年3月6日現在)
東海地震(マグニチュード8程度)が発生すると、静岡県、山梨県の一部では震度7となるところがあります。また、静岡県のほぼ全域及び山梨県、愛知県、神奈川県、長野県、岐阜県の一部を含む広い地域では震度6強か6弱、それに隣接する周辺の地域では震度5強程度になると予想されます。
※「ほぼ2000年周期で起きている」→たぶん間違い。→「約200年周期」or「約100~150年周期」※「前回の地震から約2000年」→たぶん間違い。→前回の地震が1854年なら「158年」
追記2「追記1は間違いでした」
1800-2000年周期で発生していると考えられるM9クラスの超巨大地震。
地質学的な証拠から過去7000年間に4回発生していた可能性が2003年に指摘されました。3.11以降、さらにボーリング調査が行われ、静岡平野、浜名湖、高知平野等でいずれも2000年前に、300年前の宝永地震の際の津波堆積物 をはるかに超える大規模な津波堆積物が発見されるに至りました。
(以上、長尾年恭氏に確認しました。2012年3月7日)
東海地震の規模はM9~9・5に達するとも言われています。
(気象庁の想定:M8程度)
(気象庁の想定:M8程度)
「東海地震が起きた場合、かなりの高率で富士山が噴火するでしょう。日本における災害では、地震以上に火山の噴火が怖い。実は富士山は、人間にたとえると二十歳くらいの若い火山なのですよ。阪神・淡路大震災から東日本大震災と、日本列島全体が活動期に入ってきた中で、富士山も同じく活動期に入ったと見たほうがいい」
東海地震後に
富士山は間違いなく噴火すると考えるべきです。
それは地震が起きた後、おそらく数十日~2年以内でしょう。
それは地震が起きた後、おそらく数十日~2年以内でしょう。
長尾 年恭 (2001/2/9)