2012年2月26日日曜日

地震予知_研究者_塩井宏幸_GPS観測による地殻変動

地震・火山研究家の塩井宏幸氏は、

M8.5~M9の巨大地震が
2月16日±2日に
北海道太平洋沖で発生すると予測した。

■2012年2月10日 北海民友新聞社
「ネットで話題に、北海道に大地震か?地殻変動分析で」
http://www.minyu.ne.jp/digitalnews/120210_4.htm
東日本大震災以降、地震予知の研究が活発化している。
地震エコー観測法と呼ばれるFM電波の到達性から予測する方法がテレビでも大きく報じられたが、
今年に入ってインターネット上では地殻変動そのものを捉えたGPSデータを活用する方法が話題になっている。
それによると現在、北海道太平洋側には巨大地震の危機が迫っているという。
この研究は東京都大田区の地震・火山研究家、塩井宏幸氏が行っているもの。
地殻は常に少しずつ動いており、大地震では大きく変動することが知られている。
塩井氏は国土地理院がインターネットで公表する「最新の地殻変動情報(10年間・5年間)」の分析を続けているが、
年末から道東~道南の広域で東方偏移加速が同期して始まったことを見つけ「巨大地震の直前前兆の可能性がある」と分析。
東日本大震災直前に見られた変動と比較して「継続日数と地震規模が相関していると仮定すると、予測される規模はM9以上」
「(発生時期は)最も長く想定しても2月15日前後」と推測したうえで、
インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」などで警戒を呼びかけている。
この手法は一般に知られたものではなく、気象庁等の公的機関が認めたものでもない。
しかし1つの説が提唱された以上、自宅や職場、地域の防災を考える上で1つのきっかけにしてはどうだろうか。

■2012年2月18日
塩井宏幸のホームページから転載。
http://homepage2.nifty.com/h-shioi/Earthquake/Equake_menu.htm
プレート沈み込み境界で発生する巨大地震は国土地理院のGPSデータ迅速解を使用できれば、
少なくとも地震発生3日前には発生予測が半日程度の精度で100%可能だと考えています。
それは変動が無限大に発散する加速状態に入っているかが判るからです。
今回の2011年12月27日頃から始まったGPS座標の東方偏位(現在日本全体に生じている
東北地方太平洋沖地震の余効変動とは異なるものです)から千島列島~北海道太平洋側での巨大地震の発生を
2月16日±2日として予測しました。2月18日19時50分現在、対応すると思われる地震は発生していません。
過去にGPS座標の東方偏位が地震発生前にとらえられたのは、
2003年 十勝沖地震M8.0、2004年 釧路沖地震M7.1、2006年 千島列島沖地震M8.3、2011年 東北地方太平洋沖地震M9.0で、
千島列島沖地震と東北地方太平洋沖地震は北海道~九州という超広域でとらえられています。
今回の東方偏位も北海道~九州という超広域で同期してとらえられています。
では、過去にこのような超広域での東方偏位がとらえられ、かつ対応すると思われる地震が発生しなかった事があるのかですが、
1回だけ記録されています。2010年10月中旬~11月中旬です。
この時は加速傾向を示す前に急速な反転変動に移行し対応する地震には結びつきませんでした。
しかし、その4ヶ月後に東北地方太平洋沖地震が発生しているのです。
今回の超広域東方偏位が地震を起こさずに反転変動し収束したとしても、その後の変動に警戒が必要です。
今回は、GPS座標の東方偏位だけでなく北海道太平洋側及び東北地方南部のGPS基線長変動に
極めて著しい短期間の大きな変動が記録されています。特に北海道の変動は加速傾向を示している基線も多く、
そのいずれもが加速から予測される地震発生時期をすでに過ぎています。
この状況も、今回は巨大地震が発生せずに変動が収束したことを暗示しているのかもしれません。
私は、今回の予測を最後に地震発生予測は行わないと決意しました。
GPS迅速解を使用できる環境にはないということもありますが、
もう一点大きな理由は現在日本で起こっている大変動が過去にデータとして記録されたことのない規模であると言うことです。
今後起こることを過去の例を元に予測することはすでに無理な状況になっているのだと思います。
しかし、何が起きようとしているのかをしっかりと記録していゆくことがより重要になっているとも思います。
今後も現象の報告としてこれまで同様に続けてゆきます。
GPS座標・基線長変動についての補足です。
これらの手法ではアウターライズ地震の前兆は巨大地震でもとらえられないようです。
座標変動は内陸地殻の大規模地震についても前兆をとらえる可能性は低いですが、
基線長変動にはとらえられる可能性があります。(2012.02.18記)
「今回の予測を最後に地震発生予測は行わないと決意しました。」
とのこと。

研究は続けてほしい。

●塩井宏幸
ホームページ
http://homepage2.nifty.com/h-shioi/index.htm
twitter
http://twitter.com/#!/maguro_kumazo

●気象庁
GPS連続観測から得られた電子基準点の地殻変動
http://www.gsi.go.jp/chibankansi/chikakukansi40005.html