2011年11月1日火曜日

地域ブランド食品_食料産業クラスター協議会_農林水産省_会計検査院

農林水産省の出先機関である農政局の指導で、
2005年度から「食料産業クラスター協議会」が各都道府県につくられ、
異業種交流連携による物づくり・ブランドづくりの支援、育成等を行っている。
この事業に会計検査院が改善を求めた。

会計検査院は、
32の食料産業クラスター協議会について、2005~2009年度の地域ブランド食品を調査。
地元食材の使用量と商品の販売額を指標に目標達成度を調べた。

173品のうち54品は製造・販売までたどりつけず、
12品は製造・販売から3年以内に製造中止。
これらを含む106品は材料使用量、商品販売額ともに目標の3割にも届いていない。
・原材料の確保が不十分だったものが17品。
・市場調査をしないまま高額で売ろうとしたものが27品。
・製造や小売りの見通しのないまま事業を始めたものは21品。
・技術的な課題が解消できなかったものが28品。
成功したといえるのは、全体の僅か9品。

だという。

この事業に、5年間で国の補助金約2億4700万円が使われたらしい。

「食農連携事業による新商品の開発等について」
会計検査院
平成23年10月19日付 農林水産大臣宛て
http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/23/pdf/h231019_zenbun_4.pdf

これ以上続ける必要があるのだろうか?
失敗した地域は解散、
続ける地域は一人歩きで事業を継続してはどうだろうか?


産業クラスター
cluster は、房・群れの意。
産業クラスターは、関連する産業及び事業がお互いに結びつき、新たな相乗効果を生み出す産業・事業群の総称。

食料産業クラスター
「食料・農業・農村基本計画」で、
「地域の食材、人材、技術その他の資源を効果的に結び付け、
地域に密着した食品産業の振興を図るため、
農業・食品産業・関連産業その他異業種も含めた連携の構築(食料産業クラスターの形成)を推進する。
このため、食料産業クラスター形成のための協議会を各地方に設立し、
加工適性に優れた品種や新たな加工技術の開発・導入、
地域食材を活用した新商品の開発等の取組を推進する。」
と記載。