2012年8月18日土曜日

国が行う福島県の除染_平成24年度除染等工事楢葉町・川内村・飯舘村_前田建設・鴻池組・大日本土木・大林組・東亜建設工業・大成建設・熊谷組・東急建設_4市町村だけで340億円以上_除染作業1日2万円・4時間労働・無料宿泊施設・労災適用_高圧洗浄機ではダメ・一戸70万円では無理_史上最大の公共事業・チェルノブイリ原発事故では汚染された地域はそのまま放棄・無意味な除染・税金の浪費・費用は最終的には東電に請求・東電の経営が破綻したら納税者が負担・津波の被災地の救援を優先すべき・科学的根拠がない

これでいいのか?!

●環境省・福島県
除染情報プラザ
http://josen-plaza.env.go.jp/info/weekly/weekly_120817.html
本格除染の作業状況2012年08月17日
・田村市
(鹿島建設JV):除染作業中(7/25~)
・楢葉町(前田建設JV):作業準備中
・川内村(大林組JV):作業準備中
・飯舘村(大成建設JV):作業準備中

●時事通信 2012/08/17
大成JVが77億円で受注=福島・飯舘村の除染-環境省〔福島原発〕
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012081700536
 環境省福島環境再生事務所は17日、国が2012年度に福島県飯舘村で実施する直轄除染を大成建設と熊谷組、東急建設の共同企業体(JV)が約77億円で受注したと発表した。着手は10月ごろになる見通し。国が直接除染を行う特別地域(11市町村)のうち、除染業者が決まったのは4番目。

・田村市(平成24年度田村市除染等工事)
 受注者:鹿島建設・三井住友建設・日立プラントテクノロジーJV 金額¥3,336,795,000
・楢葉町
(平成24年度楢葉町除染等工事)
 受注者:前田建設・鴻池組・大日本土木JV 金額¥18,816,000,000
・川内村
(平成24年度川内村除染等工事)
 受注者:大林組・東亜建設工業JV 金額¥4,336,500,000
・飯舘村
(平成24年度飯舘村除染等工事)
 受注者:大成建設・熊谷組・東急建設JV 金額¥約77億

4市町村だけで340億円以上。

「除染特別地域」福島県の11市町村
楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村及び飯舘村の全域並びに田村市、南相馬市、川俣町及び川内村の区域のうち警戒区域又は計画的避難区域である区域

「除染状況重点調査地域」8県102市町村
岩手県
 一関市、奥州市及び平泉町の全域
宮城県
 石巻市、白石市、角田市、栗原市、七ヶ宿町、大河原町、丸森町及び山元町の全域
福島県
 福島市、郡山市、いわき市、白河市、須賀川市、相馬市、二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、大玉村、鏡石町、天栄村、会津坂下町、湯川村、三島町、昭和村、会津美里町、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町、広野町及び新地町の全域並びに田村市、南相馬市、川俣町及び川内村の区域のうち警戒区域又は計画的避難区域である区域を除く区域
茨城県
 日立市、土浦市、龍ケ崎市、常総市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、取手市、牛久市、つくば市、ひたちなか市、鹿嶋市、守谷市、稲敷市、鉾田市、つくばみらい市、東海村、美浦村、阿見町及び利根町の全域
栃木県
 佐野市、鹿沼市、日光市、大田原市、矢板市、那須塩原市、塩谷町及び那須町の全域
群馬県
 桐生市、沼田市、渋川市、安中市、みどり市、下仁田町、中之条町、高山村、東吾妻町、片品村、川場村及びみなかみ町の全域
埼玉県
 三郷市及び吉川市の全域
千葉県
 松戸市、野田市、佐倉市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市、印西市及び白井市の全域

●下野新聞 8月14日
那須塩原市、今秋にも住宅除染着手 事業規模50億円超かhttp://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20120813/853394
 那須塩原市は4月に策定した市除染実施計画に基づき、今秋から住宅や公共施設などの面的除染を本格化させる。空間放射線量の高い5地区から優先的に実施する方針。庭の表土除去など国補助対象外の除染方法も市単独事業として取り入れる考え。費用は本年度分だけで50億円を超える見通し。市は9月定例市議会に補正予算案を提出する。
 住宅除染に当たっては今後、市内の中でも線量の高い関谷地区のハロープラザなどで表土入れ替えや雑木の伐採などの除染方法を試し、線量の低減効果を検証した上で実施する。除染対象地区は線量が低い中塩原、上塩原、新湯、元湯、上の原地区を除く市全域で毎時0・23マイクロシーベルト以上の場所。
 線量の高さ、子どもの居住区などの観点から、本年度は市内15地区のうちハロープラザ、鍋掛、東那須野、西、厚崎の各公民館地区で優先的に作業する。除染作業の希望を各戸調査し対象住宅を定め、国補助対象内の壁の拭き取りや枝葉の刈り取りのほか、国補助範囲外である屋根の高圧洗浄、庭の表土除去などの方法も取り入れたい考え。事前、事後の線量も計測し、効果を確認する。
 市は市内の山林に除染土壌などの仮置き場を確保するため現在、地元住民らと交渉中。確保するまで除染土壌などは敷地内に一時保管する。
 予算規模は計測事業と国補助対象内の作業費用で40億円以上。補助対象外の作業費用を合わせると50億円以上の巨額になる見通しという。補正予算化と平行し、作業を担う業者選定などの準備を進める。
 市はこれまで空間線量が毎時0・23マイクロシーベルト以上の小中学校などの校庭表土除去、ハロープラザの駐車場再舗装化などの除染作業を完了。7月には住民協働による小規模公園などの地域除染に着手した。


山や川や井戸水や海の汚染対策はどうする?

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〈急募 除染作業員 誰でもできる簡単なお仕事〉
1日2万円・4時間労働・無料宿泊施設・労災適用

●NEWSポストセブン(週刊ポスト2012年3月16日号)2012.03.09
放射能除染で 建設業者「これでしばらく食いっぱぐれない」
http://www.news-postseven.com/archives/20120309_92864.html

〈急募 除染作業員 誰でもできる簡単なお仕事〉

 インターネットの求人情報には連日、福島などでの除染作業員の募集要項にこんな文字が躍る。仕事の内容は、福島原発20キロ圏内での除染作業だ。待遇は1日2万円、4時間労働で、無料宿泊施設に泊まれて労災も適用される。それにしても実に軽い文句の募集である。
 そもそも「除染」とはどのような作業なのか、理解している人は少ない。地元の建設業者が説明する。
「民家の場合は、屋根に上り、高圧洗浄機で瓦の上を洗い流す。土壌の洗浄は土の表面を剥がして処分するのが基本。1時間も洗浄機を持てば手が震えるし、掘り返すのは当然ながら重労働ですが、工事としては極めて単純作業です」
 要は「水をかける」か「土を掘り返す」のが主な作業ということ。
 しかし、その「単純作業」がカネの成る木に化ける。
 野田佳彦首相は、年頭会見で「除染をしっかりすることが福島の再生に繋がる」と力説し、費用は「1兆円規模」を方針に掲げた。
 それを受けて、除染を担当する環境省は2011年度第三次補正予算に2459億円、2012年度当初予算に4513億円を計上した。さらに2013年度負担分を合わせると、1兆円を超える。
 福島第一原発から半径20キロ以内の警戒区域、放射線量が年間20ミリシーベルトを超える計画的避難区域は、国が直轄で除染を行なう。それ以外の年間1ミリシーベルト以上の地域は「汚染状況重点調査地域」として指定され、必要に応じて自治体が除染するが、費用は原則国が負担する。
 政府が1月末に示した「工程表」では2014年3月末まで2年間かけて、放射線量を半分にし、長期的には年間1ミリシーベルト以下を目指すという。
 この「長期的」というのが、業者にとっては旨味があるのだ。福島県内の中堅建設会社の幹部はこう話す。
「除染をしても民家の屋根などの線量は3割程度しか下がらず、2年で終わるはずがない。本気で1ミリシーベルト以下まで除染するなら20~30年かかる。当分は食いっぱぐれのない仕事になる」
 すでに、除染計画を策定している福島・飯舘村では、民家から森林まで除染する概算費用を、20年間で約3200億円と見込んでいる。南相馬市は今後2年間で、住宅や市街地道路の除染に約400億円をかけて、大手ゼネコン・竹中工務店を中心とするJV(※)を業者に選定した。
 除染費用にいったいいくらかかるのか。あるゼネコン幹部は、こう算盤を弾く。
「国の除染単価は400平方メートルの住宅で70万円だが、これではまともな作業はできないので、数倍の予算は必要です。これが20年、30年と続き、土壌の中間処理施設などの建設も必要になると30兆円は下らない」
※JV/ジョイントベンチャーの略。複数の業者が共同で工事を受注する共同企業体のこと。


高圧洗浄機ではダメ、一戸70万円では無理

●るいネット 12/08/06
人工物質が肉体を破壊してゆく 
267328 この低予算では「除染」は無理   麻丘東出 ( 51 兵庫 環境コンサルタント ) 
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=267328
放射能廃棄物は、半減期を繰り返し放射能が自然レベルに下がるまで途方もない時間がかかります。だから、除染したからといって、その放射性廃棄物がなくなるわけではありません。
しかし、(除染で集めて溜めた廃棄物の処理は一旦棚に上げてだが。。)そうはいっても福島に人が立ち入れ再生できるように除染したいならば、この低予算では無理です。
除染も形だけの予算手当で中途半端。
除染したあとの放射性廃棄物の処理の目処も立たず、単に全国に受け入れさせて放射能を拡散させるだけ。
市場拡大を目的に、目先のエネルギーとして原発を利用したツケはあまりに大きい。にもかかわらず、原発再稼動を進めようとする野田政権は危険極まりない。
「たむごんの白熊ニュース 原発・政治・時事問題などを分析 『児玉龍彦 除染は福祉までは無理と認識 2012/03/19』リンク」より
----------- 引用開始 ----------------------------------------
福島第一原発事故で放射能に汚染された福島県。これまで住民が自ら除染を進めてきたが、ようやく国による除染が始まろうとしている。その福島県を毎週訪ねては調査を続けている人がいる。東京大学教授、児玉龍彦さんだ。今回、児玉教授にロングインタビューを試みる。低線量被曝、内部被曝の真実とは?除染して住み続けるのか、避難し移住した方がいいのか?被災地を再生するために何をすべきなのか?じっくり見解を聞いた。
児玉氏
除染というのをよく間違えているのですが、建物にお水をかければ除染ではない。
アナ
私も除染のイメージってアスファルトに高圧洗浄気でたーって水をかけてたりだとか、屋根でばーっと洗ってたり、あれが除染なんだって思って。あれが除染ではない。
児玉氏
はい。除染では、今、福島では主に4つ位のことが大事。
1番、放射性物質を取り除くということですよね。
そうすると、3月15日凄い濃いプルームがでて、その日、前後に雨で下に落ちる。空から地上を見下ろすじゃないですか。
そうすると、まずもう一番目は建物だったら屋根です。
それで、屋根に染み込んじゃった場合は、屋根を交換しない限り無理です。
アナ
そうなんですか。あの高圧洗浄機はダメなんですか。
児玉氏
ダメです。それから、二番目は家の周りの土ですね。土が、土の中の粘土にくっ付きますから、表面5cm位の所にありますから、これを取り除く。
アナ
表土を剥ぎ取る。
児玉氏
はい。それから3番目はですね。この福島は、何で今から洗ってもダメかと言うと、チェルノブイリよりずっと雨多いですから、もう水で洗って流れるようなやつは、雨樋とか側溝にもう溜まっています。だから、この雨樋とか側溝をきれいにする。
それで、4番目に一番難しいのは、森ですよね。樹木にくっ付いたセシウムというのは、結構落ちにくいですから。福島の民家でも防火林、防風林ですか。
アナ
ゆぶね(?)と呼ばれる。
児玉氏
はい。これがいっぱいありますよね。ここにかなり高い線量がついちゃってますから、これを取り
除かないとやっぱり、空間線量は住宅やなんかは下がらないので。
ですから、かなり本当に放射性物質を除こうとすると、放射性物質がどこに付着していて、どのようになっているか。
その屋根でも洗えば落ちるようになるかもしれないし、雨樋でも交換しなくていい場合もあるかもしれません。
それはだけど、非常に高い線量の地域では非常に難しいというのが、私どもの持っている経験でして。
アナ
放射性物質というのは小さい粒子だっていうのを聞いて、それでこう飛んでいったりしますって聞いて。
児玉さん
粒子なんですけど、やっぱり染み込んでしまった場合にはですね、我々も放射線施設の管理をいろいろやっているのですが。そういう所でやっぱり寿命の長い放射性物質が金属の機械でもこの床でも染み込んでしまったり、機械とかいろいろなものに付着してしまった場合には、やっぱり削り取らないと無理な場合が多いんです。
アナ
しつこいんですね。ようするに一回くっついたら。
児玉さん
はい。それで、物凄いコストと労力がかえってかかってしまいますから、材料自体を交換するのが一番早いんです。
アナ
そうなんだぁ。
でもそうすると、手っ取り早いのは屋根かえちゃえば、手っ取り早いのは分かりますが、でも屋根の葺き替えだけでも莫大な金がかかりませんか。
児玉
ですから一応、二本松モデルと呼ばれていて60坪位の土地に30坪位のお家が立っている場合に、今いったような除染のコストを計算して頂くと、ゼネコンでやってもハウスメーカーでやっても工務店でやっても、きちんと落とそうとすると、大体その位の規模で大体500万円というのが、私共が前から申し上げている計算値です。
アナ
大体、一軒当たり500万円。
児玉氏
はい。それで今、原子力機構という所が、モデル除染というのをやってますが、私のほうにも様々なゼネコンの方々がメールなどを頂くのですが、ほとんどが今の一戸70万円という県の予算では、ほとんど落とせません。どうしたらいいですかって。
アナ
福島県の予算が70万円
児玉氏
はい。これが国の予算。
アナ
国の予算が70万円。やっぱ70万円ではダメですか。
児玉氏
はい。ですから、環境省が東京の新聞やなんかで一面かけて、広告で1mSv/y以下にしますと。書いてますが…
---------- 引用終了 -------------------------------------


史上最大の公共事業
チェルノブイリ原発事故では汚染された地域はそのまま放棄
無意味な除染
科学的根拠がない
税金の浪費
費用は最終的には東電に請求
東電の経営が破綻したら納税者が負担
津波の被災地の救援を優先すべき

●Newsweek 2011年12月08日
史上最大の公共事業「除染」は税金を浪費する「霊感商法」だhttp://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2011/12/post-424.php
 福島第一原発事故の被災地で、自衛隊による除染作業が始まった。陸上自衛隊は7日から隊員計約900人を動員し、警戒区域や計画的避難区域で2週間かけて路面の洗浄や汚泥の除去などを行う。来年1月からは、民間業者を使って本格的な除染作業が始まる。
 並行して各自治体でも除染の準備作業が始まっているが、そのやり方はばらばらだ。11月に閣議決定された除染特別措置法では「事故による追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下となることを目指す」という基準が設けられたが、この基準で本当に除染作業を始めると、膨大な地域が除染対象になるからだ。
 追加線量が年間1ミリシーベルトということは、全国平均の自然放射線量1.5ミリシーベルトと合計して2.5ミリシーベルト。これは毎時0.28マイクロシーベルトだが、図のように毎時0.2マイクロシーベルト以上の線量を観測した地域は5000平方キロメートル以上ある。過去の除染の例としては、イタイイタイ病のときのカドミウムの除染があるが、これは1600ヘクタールで8000億円かかった。同じ単価(5億円/ヘクタール)がかかるとすると、今回は1割の地域を除染するだけで25兆円以上かかることになる。史上最大の公共事業である。
 もちろん現実には、そんな大規模な土木工事は不可能なので、国は除染作業の全体像を示さない。一部の自治体では「国の基準では心配だ」という住民の声に押されて、年間1ミリシーベルトを基準で除染を始めている。しかしこれは毎時0.11マイクロシーベルトだから、図からもわかるように福島県全域を除染することになる。おまけに除染で発生する膨大な土をどこに移動するのかというあてもないので、現実には部分的に洗浄するとか枝打ちするなどの方法でやるしかない。
 そんな作業が本当に必要なのだろうか。チェルノブイリ原発の事故では、汚染された地域はそのまま放棄された。津波の被災地では海岸部から高台に移住することが勧告されているので、少なくとも海岸部には、無理に帰宅する必要はないだろう。福島県の平均地価は2億円/ヘクタールなので、東京電力が買収することも一案だ。しかし地元では「帰宅したい」という要望が強いという。
 最大の問題は、除染によって何が解決するのかということだ。広島・長崎などの被爆者のデータで放射線の健康への影響はくわしくわかっているが、年間100ミリシーベルト以下では発癌性の増加はみられない。これは毎時11マイクロシーベルトだが、これだと図のように原発の北西部の赤と橙の部分だけで、山間部を除くと数百ヘクタールだから、東電がすべて買収しても数百億円ですむ。数十兆円の除染よりはるかに経済的である。
 微量放射線の影響については議論があるが、健康に影響があるとしても数十ミリシーベルト以上であり、1ミリシーベルト程度で健康被害が出ることはありえない。このような無意味な除染を行なうのは、「安心」の名による税金の浪費である。その費用は最終的には汚染源である東電に請求されるので、首都圏の電力利用者に転嫁され、東電の経営が破綻したら納税者が負担することになる。
 安心を求める人々が自己負担で除染を行なうのは自由だが、行政が科学的根拠のない「霊感商法」を行なうべきではない。被災地には全国から土建業者が集まって「復興景気」にわいているが、このように税金を浪費する余裕は、今の日本の財政にはない。除染に税金を使うのはやめ、本当に被害の出ている津波の被災地の救援を優先すべきである。