2012年5月24日木曜日

利根川・江戸川水系の浄水場_ホルムアルデヒド_放射能の影響_原因はセシウム除染?_有力視される矢木沢ダムの放流説

■2012年5月22日 exciteニュース
【速報】意外に真実味も! 首都圏水道水のホルムアルデヒドに放射能原因説http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20120522/Itnetworks_tax_news_8fbkmf6ui.html
あれもこれも放射能のせい
利根川・江戸川水系の浄水場で、相次いで有害物質のホルムアルデヒドが検出されている。原因特定が遅れる中、ネット上では「放射能の影響」とする説が拡散。放射能を過度に恐れる人たちが流した「デマ」として非難されている。
デマにみえるが……
ホルムアルデヒドが最初に検出されたのは、17日、埼玉県の浄水場だった。その後、千葉、群馬、東京などの浄水場でも相次いで検出され、千葉県野田市や柏市などでは断水も行われた。
上流域の群馬県でもホルムアルデヒドが確認されていることから、汚染源は同県内にあるものと疑われているが、21日現在、特定されていない。そんな中、Twitterで拡散されているのが、下記の情報だ。
【拡散希望】最近、関東の水道の水でホルムアルデヒド検出が相次いでいます。これは放射能の影響で何らかの自然環境変化により発生したものと思われます。他にも未検出の有害物質が放射能の影響で含まれている可能性があります。水道の水を飲む際には浄水器をつけるなど対策をした方がいいと思います。

原因はセシウム除染?ホルムアルデヒド検出を「放射能の影響」とする説には根拠が薄いため、「デマ」と断じる声が多いが、実は無視できない論文が米国で発表されている。セシウムの除去にホルムアルデヒド樹脂が効果を発揮する、というものだ。米の「SAVANNAH RIVER NATIONAL LAVOLATORY」が2007年に公表されたもの。利根川水系の上流域で除染に使われたホルムアルデヒドが流れ込んだのでは、との推測がささやかれている。

有力視される矢木沢ダムの放流説これとは別に、矢木沢ダムの放流を原因とする説も、一定の説得力を持つ。福島第1原発事故により、首都圏の水源である群馬県にも大量の放射性物質が降りそそいだ。放射性物質は雨水などに運ばれて低地に集まる傾向がある。
利根川の水源である矢木沢ダム(奥利根湖)では、今年1月に発表された環境省の調査データによると、湖底の泥から2,900ベクレル/kgのセシウムが検出されている。湖水からは検出されていないが、大量放流などを行えば、湖底の泥がまき上げられ、高濃度のセシウムが水に混ざる可能性が高い。
セシウム134・137はβ線とγ線を放出する。このうちγ線には有機塩素化合物を崩壊させ、クロロホルムとアルデヒドを生成する作用がある、との研究結果を財団法人・高度情報科学技術研究機構が発表している。
実際、ホルムアルデヒドが検出された浄水場は塩素を使用している施設のみで、浄水にオゾンを使用している施設では検出されていない。18日から矢木沢ダムが大量放流を行っていたため、この説を有力とみる人も多い。

急がれる原因究明ホルムアルデヒドは塩素と有機物質が反応することでも発生する。水中のプランクトンと反応して、生成されることもある。ダムの放流が原因だとしても、まき上げられた泥などに含まれる有機物が塩素と反応した可能性もある。

いずれにしろ放射線説が一定の説得力を持つ中、
望まれるのはこういった説を一掃するだけの
「証拠」を持つ原因究明だ。


■2012年5月5月24日 NHKニュース
利根川水系の原因物質が判明
利根川水系の水道水から、国の基準を超える化学物質のホルムアルデヒドが検出された問題で、

原因となった主な物質は、
川に排出された「ヘキサメチレンテトラミン」という
化学物質だったことが分かりました。

この物質を扱っている事業所は埼玉県と群馬県に5か所あり、厚生労働省と環境省はそれぞれの県に対し、25日にも立ち入り調査するよう求めました。
この問題は、利根川水系の千葉、埼玉、東京、群馬の各自治体が管理する浄水場の水道水から、国の基準を超えるホルムアルデヒドが検出され、一時、断水などの影響が広がったものです。
ホルムアルデヒドは河川の原水からは検出されていないことから、厚生労働省は、原因となる別の化学物質が浄水場で塩素と反応して発生したとみて、原因物質の特定を進めていました。
その結果、流域の浄水場で採取された水から、「ヘキサメチレンテトラミン」と呼ばれる化学物質が検出され、この水に塩素を加えるとホルムアルデヒドが生成されたということです。
このため、厚生労働省は原因となった主な物質はヘキサメチレンテトラミンとみています。
また、これまでに検出された濃度から、利根川水域に流出したヘキサメチレンテトラミンの量は全体で0.6トンから4トン程度と推定されるということです。

この物質を年間1トン以上扱っている事業所は、
埼玉県に2か所、群馬県に3か所の合わせて5か所あり、
厚生労働省と環境省はそれぞれの県に対し、
25日にも立ち入り調査するよう求めました。

ヘキサメチレンテトラミンとは
ヘキサメチレンテトラミンは、樹脂や合成ゴムなどを製造する際の硬化剤や発泡剤、医薬品、火薬などに使われる有機物質です。
平成21年度の国内の生産量と輸入量は合わせておよそ5500トン。
常温では無色の結晶か白い粉末状をしています。
塩素やオゾンと反応すると、ホルムアルデヒドやアンモニアなど、有毒なガスが発生するということです。繰り返し吸入すると、ぜんそくを引き起こすおそれのあることが報告されています。