2012年5月24日木曜日

「東京でも管理区域のレベルに近い放射能汚染地域がある。」_全国環境放射線モニタリング

■2012年5月24日 現代ビジネス
実はこんなに高い あなたの町の「本当」の放射線量
公式発表は「低く出る」よう細工をしていた
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/5688
(一部抜粋)

公表されていた東京・新宿の放射線量データは、地上18mの高さで計測されたものだった。
地面から離れれば離れるほど、数値は低く出る。実際に人間が行動している、地表1m地点の数値は---。

2倍から5倍の数値が
東京・永田町の首相官邸のすぐ近くに、「溜池交差点」がある。この東京のど真ん中で、購入したばかりのガイガーカウンターを用い、放射線量を計測した人物がいる。国土交通省政務官の小泉俊明代議士だ。真新しいガイガーカウンターが示した数値は、「0・128μSv/h(マイクロシーベルト毎時)」。この結果を見て、小泉氏は目を疑った。「私の事務所には、小さなお子さんを持つ親御さんから放射線量を心配する声が多く寄せられていました。ならばと、いつ、どこでも調査できるよう、ガイガーカウンターを買ったのです。
地元に帰る直前の5月2日、試しに溜池交差点付近で測ったのですが、この『0・128』という数値を年間の被曝量に換算すると、1・12mSv(ミリシーベルト)となります。これは、国際放射線防護委員会の定める一般公衆の年間被曝許容限度(1mSv)を超えるものです。ちなみに、首都高速の『霞が関』入り口付近でも測ったのですが、やはり0・11と高かった。福島第一原発から220km以上離れた東京で、これほど高い数値が出るとは予想していませんでした」
後日、驚きの事実が判明する。溜池交差点で計測した「0・128」という数値が、実は文部科学省の公表している「都道府県別環境放射能水準調査結果」(以下、「調査結果」)の東京都の数値の、2倍近くも高かったのだ。

(中略)


(中略)
「実は、東京でも管理区域のレベルに近い、
放射能汚染が確認されている地域があるんです」

と指摘するのは、自民党代議士の村上誠一郎氏だ。「GEの原子力事業部に所属し、プラントの設計などの業務に従事していた経歴のあるコンサルタントの調査によりますと、4月中旬の時点で、足立区内の東綾瀬公園にある雨で濡れた木製のベンチ上で測定をしたところ、1平方センチメートルあたり3Bqの汚染が確認されています」
現地で調査した、インターナショナル・アクセス・コーポレーションの上級原子力コンサルタントの佐藤暁氏が補足する。「3Bqという数値は、その後、減っておらず、今後2~3年は同程度で推移すると思います。今回調査したのは足立区内の公園だけでしたが、場所によっては4Bqを超える公園があっても不思議ではありません」40Bqを超えることもある福島市や郡山市ほどではないものの、同じ「管理区域」になりかねない汚染レベルなのである。
しかも、今後さらに放射線量が増える可能性が危惧されている。
これまでは大陸の高気圧の影響で陸から海に吹く風のほうが強く、放射性物質が内陸に飛んでくる量は少なかった。しかし、「これが夏になって風向きが逆になると、東京都は今後さらに高濃度の放射性物質に汚染されることになる」(前出・村上氏)
というのだから、事態は深刻だ。これまで以上に多くの地域において、

地表から近いところでの放射線量の測定と
測定データの周知を徹底すべきではないか。

これに対し、放射線の研究者らが独自に野外の地表1mのところで計測した、「本当」の放射線量を確認できるホームページがある。放射線計測学を専門とする近畿大学原子力研究所講師の若林源一郎氏が中心となって開設した、「放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング」がそれだ。
「放射線・原子力教育関係者有志による全国環境放射線モニタリング」http://www.geocities.jp/environmental_radiation/