2012年4月22日日曜日

絶滅危惧種_イルカの一種スナメリ_連続死_絶滅の懸念_中国_香港

中国の鄱陽湖で今年2月以降にイルカの一種、スナメリが20頭以上死亡。洞庭湖では、3月3日から4月15日までに12頭死亡。
香港でも、今年に入って15頭死んだという。

■2012年4月18日 Record China
絶滅危惧種のスナメリ、12頭が原因不明の死―湖南省http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=60559&type=
2012年4月17日、人民網日本語版によると、中国・湖南省北東部にある淡水湖・洞庭湖に生息する小型のイルカ・スナメリが3月3日から相次いで死亡し、今月15日の時点で、12頭の死亡が確認されている。
うち9頭は1週間以内に死亡が確認されている。また洞庭湖だけでなく、江西省北部にある鄱陽湖でも同様の現象が報告されている。死亡したスナメリの死体を解剖したところ、消化器系統に食べた物の残留物が見当たらないという共通点があることが分かった。中国湖南省の共産党委員会などが運営するニュースサイト・紅網が報じた。
死因はまだ特定されていないものの、死体を解剖した専門家らは、伝染病感染、中毒、餓死の3つの可能性を指摘。世界自然保護基金(WWF)長沙プロジェクトの責任者韋宝玉(ウェイ・バオユー)氏は、「ヨウスコウカワイルカは2006年に実質的に絶滅したと報告された。スナメリには同じ運命をたどってほしくない」と危機感を募らせる。
また、中国科学院武漢水生生物研究所のクジラ目保護生物学科組・董黎軍(ドン・リージュン)博士によると、スナメリの研究界には「1:4」と呼ばれる理論がある。スナメリは家族で群れて生活するため、1頭が死ぬと、ほかの3頭の命も危険にさらされるということだ。この理論からすると、洞庭湖で死亡もしくは命の危険にさらされているスナメリの数は12頭よりもはるかに多いという。
董博士は「関連の理論からすると、種の絶滅は環境の悪化につきまとう問題。大きく分けて、数が少しずつ減少し、急速に消滅、そして維持が困難になるという3つの段階がある。今のスナメリは『急速に消滅』の段階に入っており、3つ目の段階に突入すると、何頭かのスナメリをまれに見ることができたとしても、数の点ですでに種を持続させる能力がなくなっており、絶滅の道は避けて通ることはできなくなる」と警鐘を鳴らす。


■2012年4月19日 新華経済
中国湖南省の洞庭湖 イルカが連続死http://www.xinhua.jp/socioeconomy/politics_economics_society/294384/
中国湖南省の洞庭湖で最近、イルカが続けて死んだ。3月3日以降で計10頭にのぼり、1週間で6頭も死んだこともあった。数日前には江西省鄱陽湖でも同様の事態が起きた。
イルカの連続死について、インターネット上では「長江の水質汚染と関係があるのでは」、「イルカは現在どれぐらいいるのか」などの疑問の声が出ている。新華社「中国網事」記者は現在、洞庭湖畔の湖南省岳陽市で調査を行っている。

■2012年4月22日 サーチナ
環境悪化か、中国各地で希少イルカ大量死で「絶滅の懸念」=中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0422&f=national_0422_057.shtml
中国網は22日、江西省の鄱陽湖(はようこ)で今年2月以降にイルカの一種、スナメリが20頭以上死亡したほか、香港でも今年に入ってスナメリが15頭死んだと現地メディアが伝えたことを紹介、湖南省の洞庭湖でも先日スナメリ大量死の情報があったことから「スナメリ絶滅が懸念される」と報じた。
スナメリは小型イルカの一種で、長江流域には淡水生息の特異な個体群800-1200頭が生息、中でも鄱陽湖には300-400頭生息しているという。
記事は、長江水道のスナメリ生息数が日々減少するとともに、洞庭湖の生態環境が悪化する中で、「人びとは、鄱陽湖は工業汚染が少なく、スナメリの避難所そして最後の自然生息地になると考えていた」と紹介。
中国科学院水生生物研究所の専門家が20日に「鄱陽湖で20頭以上が死亡した」とコメントしたことで、「水中のパンダとも言うべきスナメリが、ヨウスコウカワイルカの後を追い、最終的には絶滅するのではないかという心配を抱かせた」と伝えた。
記事はまた、江西省がすでに、都昌県や鄱陽県などにある鄱陽湖のスナメリ集中生息水域を「スナメリ保護区」に指定し、保護に乗り出したことを合わせて紹介した。

環境悪化か、宏観異常現象か・・・