2012年3月28日水曜日

気象庁_2012年3月26日月例判定会_東海地震関連情報_東伊豆奈良本観測点での体積ひずみ計

気象庁は、3月26日の地震防災対策強化地域判定会で東海地震に直結する変化はないと報告した。

■平成24年3月26日17時02分気象庁地震火山部「東海地震に関連する調査情報」
http://www.jma.go.jp/jp/quake_tokai/201203261702.html

** 見出し ** 
これは、東海地震に関連する調査情報(定例)です。地震防災対策強化地
域判定会(定例)で評価した、定例の調査結果の発表です。
 カラーレベルは青です。
 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されてい
ません。
 (平成23年3月24日から従来の東海地震観測情報を東海地震に関連す
る調査情報に変更しています。)

** 本文  **
 本日(3月26日)開催した第311回地震防災対策強化地域判定会(定
例)で評価した、主に前回(2月27日)以降の東海地域とその周辺の地震
・地殻活動の調査結果は以下のとおりです。

1.概況
 現在のところ、東海地震に直ちに結びつくとみられる変化は観測されてい
ません。
2.地震活動の状況
 静岡県中西部の地殻内では、全体的にみて、2005年中頃からやや活発
な状態が続いています。
 浜名湖周辺のフィリピン海プレート内では、引き続き地震の発生頻度のや
や少ない状態が続いています。
 その他の領域では概ね平常レベルです。
 なお、愛知県のプレート境界付近で3月24日から深部低周波地震が観測
されています。この付近では昨年7月から8月に深部低周波地震がまとまっ
て観測されています。
3.地殻変動の状況
 全般的に注目すべき特別な変化は観測されていません。
 GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の長期的な沈降傾向は継続し
ています。更に、傾斜計、ひずみ計等の観測結果を含めて総合的に判断する
と、東海地震の想定震源域及びその周辺におけるフィリピン海プレートと陸
のプレートとの固着状況の特段の変化を示すようなデータは、現在のところ
得られていません。
 なお、上記の深部低周波地震活動と同期して、愛知県のプレート境界付近
に生じた「短期的ゆっくりすべり」に起因するとみられる地殻変動が、3月
23日頃から、周辺のひずみ計で観測されています。このような地殻変動が
観測されたのは昨年8月以来です。
 また、GPS観測の結果によると、「平成23年(2011年)東北地方
太平洋沖地震」による余効変動が、小さくなりつつありますが東海地域にお
いてもみられています。

 これは、東海地震に関連する調査情報(定例)です。

              (東海地震に関連する調査情報 第1号)

**(参考)東海地震に関連する情報の種類とその防災対応等**
【東海地震予知情報】
 東海地震が発生するおそれがあると判断した場合に、警戒宣言に伴って発
表。
(防災対応)
 テレビ・ラジオ等の情報に注意、東海地震の発生に十分警戒して、警戒宣
言及び自治体等の防災計画に従って行動。
【東海地震注意情報】
 東海地震の前兆現象である可能性が高まった場合に発表。
(防災対応)
 テレビ・ラジオ等の情報に注意し、政府や自治体などからの呼び掛けや、
自治体等の防災計画に従って行動。
【東海地震に関連する調査情報(臨時)】
 東海地域の観測データに通常とは異なる変化が観測された場合、その変化
の原因についての調査の状況を発表。
(防災対応)
 テレビ・ラジオ等の情報に注意し、平常どおりの生活。
【東海地震に関連する調査情報(定例)】
 毎月の定例の地震防災対策強化地域判定会で評価した調査結果を発表。
(防災対応)
 特になし。
              (東海地震に関連する情報 第1号)


愛知県内のプレート境界付近で3月24日から深部低周波地震があり、ほぼ同時期に、プレート境界付近に生じた「短期的ゆっくり滑り(スロースリップ)」に起因するとみられる地殻変動が周辺のひずみ計で観測された。という内容が少々気になる。

■「東伊豆奈良本観測点での体積ひずみ計記録」(随時更新)
http://www.seisvol.kishou.go.jp/auto/izu/crust/
上図は3月21日~28日の記録で、23日と27日に急降下している。