平成31年01月11日 気象庁地震火山部
平成31年01月10日
気象庁地震火山部南海トラフ地震に関連する情報(定例)
本日(1月10日)開催した第15回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第393回地震防災対策強化地域判定会で評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果は以下のとおりです。
現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。
(注)南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から既に70年以上が経過していることから切迫性の高い状態です。
1.地震の観測状況
プレート境界付近を震源とする深部低周波地震(微動)のうち、主なものは以下のとおりです。
(1) 四国西部:12月17日から12月21日まで
2.地殻変動の観測状況
上記(1)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しました。また、周辺の傾斜データでも、わずかな変化が見られています。
GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。
GNSS観測によると、2018年春頃から九州北部で、さらに2018年秋頃からは四国西部でもこれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。
2018年11月までのGNSS・音響測距観測によると、2017年末頃から紀伊水道沖の海底で観測されていた、それまでの傾向と異なる地殻変動は収束したとみられます。
3.地殻活動の評価
上記(1)の深部低周波地震(微動)と、ひずみと傾斜のデータに見られる変化は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。
GNSS観測で観測されている2018年春頃からの九州北部の地殻変動及び2018年秋頃からの四国西部の地殻変動は、日向灘北部及び豊後水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。
GNSS・音響測距観測で観測されている2017年末頃からの紀伊水道沖の地殻変動は、紀伊水道沖のプレート境界浅部におけるゆっくりすべりに起因するものと推定しており、現在は、ゆっくりすべりはすでに停止していると考えられます。
上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと考えられます。
平成31年01月11日 南海トラフ地震「特段の変化なし」 気象庁評価検討会
気象庁は10日、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会(会長・平田直東京大地震研究所教授)の定例会合を開いた。本県を含む南海トラフ全域の2018年12月以降の地震、地殻活動について「大地震発生の可能性が高まったと考えられる特段の変化は観測していない」とする「南海トラフ地震に関連する情報(定例)」を発表した。
紀伊水道沖で2017年末ごろから観測されていた海底地殻変動が収束したとみられるため、「(同じ海域の)プレート境界浅部におけるゆっくり滑りは停止したと考えられる」と評価した。12月17~21日に四国西部でまとまった深部低周波微動が観測され、プレート境界深部の短期的ゆっくり滑りに起因すると推定した。
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/bosai/587125.html
平成31年01月11日 静岡県西部で3回地震
11日午前から午後にかけて、県西部を震源地とする地震が相次ぎ、島田市と掛川市で震度2を観測しました。
静岡県地域防災計画(地震対策編) : 防災情報のページ - 内閣府