●毎日新聞 2012年10月19日
環富士山火山防災連絡会:噴火対策骨子を国が提示−−山中湖 /山梨
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20121019ddlk19040153000c.html
富士山噴火に備え、山梨、静岡両県の15市町村でつくる防災組織「環富士山火山防災連絡会」が18日、山中湖村で開かれた。国土交通省富士砂防事務所(静岡県富士宮市)が、噴火による溶岩流などを想定した「富士山火山噴火緊急減災対策砂防計画」の骨子を市町村と両県などに提示した。同計画は各市町村や両県、有識者らと協議したうえ来年3月に公表する。
計画骨子では、噴火の兆候がみられる緊急時のハード対策として、既にある砂防施設の除石や仮設導流堤などの施工(標高300?900メートルで降灰後の土石流や小規模溶岩流を対象)を示した。また、ソフト対策としては、降灰後の土石流や融雪型火山泥流、溶岩流、火砕流などを想定した監視機器の緊急整備などを挙げた。こうした対策の実施に向けて、ヘリによる火口位置や降灰調査などの緊急調査を盛り込んでいる。
同連絡会は05年、富士吉田市など山梨側7市町村、御殿場市など静岡側8市町村で組織。オブザーバー機関として両県、国土交通省、陸上自衛隊、富士五湖消防本部などが参加し、防災に関する情報交換などをしている。【小田切敏雄】