2012年10月18日木曜日

前兆現象_地下水温の変化_2009年駿河湾地震_日本女子大学非常勤講師・佃為成_日本地震学会秋季大会_宏観異常現象

●静岡新聞 2012/10/18
地下水温、変化顕著に 09年駿河湾地震直後
http://www.at-s.com/news/detail/474534035.html
 2009年8月11日に発生した駿河湾の地震(マグニチュード6・5)の際、焼津市と静岡市の2地点で地下水温の変化が顕著になる現象があったことが、佃為成日本女子大非常勤講師の観測で分かった。
 佃氏は「体積ひずみ計で検出されない地下深部の変化を捉えている可能性がある」としている。日本地震学会秋季大会で17日、発表した。
 佃氏は、地下の岩盤内にかかる圧力で深部からの温水上昇量が変化し、その影響で地下水温が変わる―との仮説を提唱。焼津市立大富小と静岡市中島浄化センターの井戸の深さ30メートルで、水温の変化を継続して調べた。
 焼津では04年の観測開始時から水温が上昇し続け、駿河湾の地震後に上昇率が増した。一方、静岡では06年の観測開始後に上昇から下降に転じ、同地震を機に下降率が大きくなっていた。
 周辺に設置された気象庁の体積ひずみ計の値は、同時期に目立った変化がないという。佃氏は「地下水温の観測点を増やし、他の観測方法のデータと統合して考えれば、地震の前兆現象を捉えることに生かせる」と話す。
 セッションの座長を務めた気象研究所地震火山研究部の前田憲二第1研究室長は「水温変化にはさまざまな要因があるが、現時点で前兆現象と全く関係がないとも言えない。データの蓄積が必要で、研究途上の段階にある」と話した。



地下水の異変は、宏観異常現象である。